東大阪繊維研究所の新作カットソー『モンスターオンスリブヘムプルオーバー』

東大阪繊維研究所の新作¥27500のカットソーは買いか?

ITEM:モンスターオンスリブヘムプルオーバー
BRAND:東大阪繊維研究所
税込価格¥27,500
COLOR:ブラウンレッド・ダークグリーン・ブラック・プラチナム・ホワイト
SIZE:S/M/L/2L
素材;コットン100%
MADE IN JAPAN

2023年最初の新作『モンスターオンスリブヘムプルオーバー』の詳細です。
(正式な名称は『モンスターオンスリブヘムロンT』ですが、生地感等誤解を与えそうなので当店 では上記の呼び方とします)

年明けにご来店いただいたお客様にはもれなくこのカットソーをご案内させていただきました。

反応はやはりこの一言『良さそうだけど27500円は高いなぁ・・・』。

そりゃそうですよね、『細番手糸(インド超長綿)を多本取りした撚糸で編み立てた極厚生地『モンスターオンス』で作った新型カットソー、これ厚手のカットソーですが伸びが良くて気持ちいいんですよね~』くらいではこのプライスのカットソーは不十分。

正直私自身もどう説明していくべきかすごく悩みました。

もしこの商品が東大阪繊維研究所の商品でなければ発注していませんでした。

東大阪繊維研究所のものつくりにふれ、決して利益追究のために高額商品を作っているわけではなく『タフさと心地よさ』を追求した結果の値段設定であることを理解した上で個人的に『これは欲しい!』と感じ発注しました。

サンプルの段階で2万は超えると聞いていましたが、出来上がってから値段を聞いたところ税込25000円オーバー!3万円近いプライス設定に私も少々驚いたし悩みました、正直な感想です。

ただこのところの物価高、原料や工賃の高騰などで今後は洋服の値段も上がっていかざるを得ない状況もあって、高額商品に恐れをなしていては良い洋服を仕入れることもできなくなってしまうのでロウズ としてチャレンジすることにしました。

チャレンジとは言ってもこのくらいのプライスのカットソーなんて”ハイブランド”と言われるメーカーさんでは普通のプライスなのでそんな大げさなことではありませんが、東大阪繊維研究所としては過去最高のプライスレンジ、みなさまに納得していただけるよう説明していきたいと思います。

まずこの見た目シンプルなスウェット調のカットソーの内容ですが、東大阪繊維研究所のブログでこのアイテムの良いところを箇条書きにされていたので転載させていただきます。

  • インド産の超長綿DCH(Dharwad Cotton Hybrid)の柔らかさと自然な光沢
  • 100%オーガニックコットン
  • 精紡交撚で紡績しており糸が均一で生地が美しい
  • コンパクトスピニングで紡績しているので毛羽が少なく自然な艶がある
  • 「ゼロトルク」撚糸の糸を使用しているので型崩れせず長く着られる
  • 着用と洗濯を繰り返すことで糸が毛羽立ってより柔らかく育つ
  • 特殊な方法で編み立てているので極厚なのに伸縮性があって柔らか
  • 同じ糸を2種類の番手にして表裏でプレーティングすることで伸びを出している
  • 12オンス越えの「モンスターオンス」生地
  • 極厚生地をシワ無く仕上げるために、生地の仕上げにかなり面倒なひと手間を加えている
  • 襟や袖がヨレないように、リブパーツだけ糸の撚りを変えている
  • ボディとリブパーツを同じ糸で作ることで同じペースで経年変化する
  • さりげなく襟や袖に2本のタックラインが入っていてカッコいい
  • 脇から裾にかけて絞ってあるので痩せて見える
  • 生地が厚くややゆったりなシルエットなので体型を気にせず着られる
  • スウェットに近いデザインなのに生地は天竺編みなので重ね着にも適している
  • 超長綿100%なので肌触りもスベスベ、1枚着としても着られる
  • 極厚生地なので白でも乳首やインナーが透けない

<東大阪繊維研究所ブログより引用>


東大阪繊維研究所のブログではめちゃくちゃ詳しく説明した二つの記事があります、私が説明するよりこちらを読んでいただいたほうが正確に伝わるかと思いますので是非読んでみてください。

 

では私は何を書くかと言いますと、やはり私の仕事はスタイリングであり、自らがモデルとして着用した時の感想や気がついたことなどオススメのポイントなどを紹介していきたいと思います。

商品の購入はこちら→モンスターオンスリブヘムプルオーバー|ブラウンレッド [HOFI-020-red]

ということで実際に着用してみました。

最初に感じたのはサイズ感の変化です。

東大阪繊維研究所と言えば定番のタック衿Tシャツを思い浮かべますが、タック衿Tシャツに比べボディ感や袖はややゆったりとしたシルエットとなり、ファッション的にとても良いシルエットだと感じました。

昨今カットソーはワイドフィット化が進んでいますが、それとは全く違う形でゆとり感を出していてとても大人っぽいサイズ設計。

次に体感するのは伸縮性、肩周りから背中にかけてテンションをかけるとギュッと戻る感覚がとても気持ち良い。

ポリウレタンなどのゴム素材は一切混ざっていないところがポイント、コットン100%の厚手素材でありながら伸縮性に優れた記事を作るのは結構大変だったそうです。

続いては発色性の良さ、ブラウンレッドなどは目を引きますがどの色もよく見ると光沢があって奥行きのある色合い、トップスやボトムスとコーディネートした時にこの手のシンプルなカットソーとしては驚くほど高級感が出ます。

そうそう、通常のスウェットとの違いは重ね着した時によくわかります。

通常のスウェット生地は裏毛といって裏側がループ上になったふくらみのある素材なのでトップスを羽織った時にアームホールやボディに窮屈感を感じますが、モンスターオンスリブヘムプルオーバーはバルキー感(膨らみ)のない厚手の天竺(Tシャツ生地)なのでとってもスムーズ、あまり着膨れしないのでこの時期のインナーとしては最適ですよ。


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もう一つ気がつくのはリブのテンションがとても心地よいこと。

オリジナルで編み立てられた度詰のリブは見たからに頑丈そうですが、肌当たりはとてもよく締め過ぎず緩からずの心地よいテンションが体験できます。

しかもこのリブは洗濯によるヨレもほとんどなく、ボディと同じ糸で作られているのでオナ上に経年変化していく優れもの。(リブの頑丈さについてはタック衿Tシャツをご購入いただいたお客様はお分かりかと)

そしてこの商品にもネックと袖口のリブににタックラインがさりげなく入っています。

つづいてはスタイリングですが、やはりこの手のスウェット調カットソーはデニムやカーゴパンツなどのアメカジ的コーディネートには適していることはいうまでもありませんが、表面の光沢感やシルエットも良いので緩めのトラウザーなどともよく合います。

さらにこの時期ならインナーにシャツを着込んでセーター的に使用するのもあり。

どうですか?少しは興味を持っていただけましたでしょうか?

最後にこれは私が作り手として感じることですが、糸を自社で撚糸することができる有利な立場の東大阪繊維研究所が作った生地を使用してもこの値段ということは通常のアパレルメーカーが同じものを作ったら一体いくらになるのだろうと試算すると3万半ばくらい・・いやいやもっと高くなるかも。

Tシャツやスウェットとして考えたらかなり高額ですが、春物のニットとして考えたらこのくらいの値段は妥当ですよね。

製品としてはスウェット以上でニット未満と言ったところでしょうか、ファブリクマニアやカットソーフリークには絶対買いの一着、個人的には大人買いしたいアイテムです。


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